湿疹とはどういう病気?
皮膚の表面に起きる炎症をまとめて、湿疹と呼びます。
皮膚が赤くなり、ブツブツや水ぶくれができることもあり、強いかゆみが特徴です。
湿疹には、いくつかの種類があり、それぞれの原因にあったケアが必要です。
湿疹の原因
湿疹は、刺激の強い物質に触れる外的要因と、体質などの内的要因が重なり合うことで起こります。
湿疹の症状
湿疹を発症すると以下のような症状が現れます。
- かゆみ
かゆみは皮膚に炎症が生じたり、ヒスタミンという物質が体内で発生したりすることで起こります。
かかずにはいられないほどの強いかゆみが出ることもあります。
かゆみは弱い痛みだと考えられていますが、最近になってかゆみの原因を作る物質が発見されるなどかゆみに関する研究は日ごとに進められています。 - 赤いぶつぶつ・ざらざら
皮膚が赤くなることを紅斑(こうはん)と呼び、ぶつぶつは丘疹(きゅうしん)と呼びます。
紅斑が生じるのは毛細血管が拡張するためで、丘疹は毛細血管が増大して血漿(けっしょう)が血管の外に漏れ出すことで皮膚が盛り上がってできるものです。 - 化膿
症状がさらに進むと化膿します。
化膿は膿疱(のうほう)と呼ばれ、傷口から細菌に感染し、炎症を起こして膿んでしまった状態のことです。 - 水ぶくれ
小さな水ぶくれのことを小水疱(しょうすいほう)と呼びます。
皮膚の表皮という一番上の層に水がたまることで、皮膚が盛り上がって見えます。 - びらん・潰瘍(かいよう)
びらんとは、ただれのことです。
皮膚の表層にある表皮が赤くただれ、欠損している状態です。
これが真皮という表皮の下にある層にまで到達すると「潰瘍」になります。
潰瘍になると治っても痕が残ります。 - 落屑(らくせつ)
皮がむけてポロポロとはがれる状態のことです。 - かさぶた
かさぶたのことを痂皮(かひ)と呼びます。
皮膚に膿や血液、表皮の角質などが凝固している状態です。
湿疹の治療法について
かゆみを伴うことが多いため、ついついかいてしまいがちです。
かいて治ることはまずなく、むしろかゆい→かく→患部をかき壊してしまう→化膿・悪化する→患部が拡大するという悪化のサイクルに陥ることが少なくありません。
かゆみや炎症を抑えるくすりを上手に使って、サイクルを抑える必要があります。
ストレスがたまると無意識にかいてしまうクセがある方もいるので気をつけましょう。
皮膚用薬はさまざまな種類がありますが、症状に合わせて使用することがポイントです。
皮膚に炎症を起こしていたり、原因がアレルギーの時はステロイド成分で過剰な免疫反応を抑え、細菌感染の時は抗生物質で細菌を抑えます。
強い炎症がなくかゆみだけなら抗ヒスタミン薬や鎮痒成分(クロタミトンなど)を配合したものを選ぶと良いでしょう。