やけどとは?
やけどとは、熱、電気、化学、摩擦、放射線などが原因で皮膚や粘膜などの体組織が損傷した状態を指します。
熱や火傷によるやけどが一般的ですが、化学物質によるやけどや放射線やけどなどもあります。
程度によっては、皮膚表面から深部までの組織が損傷することがあり、深刻な合併症を引き起こす場合もあります。
やけどは、早期に的確な処置が必要です。
やけどの原因
やけどの原因となるのは、熱、火、電気、化学物質、摩擦、放射線などがあります。
熱によるやけどは、熱湯や油、蒸気、加熱器具、火気などが原因となることが多く、皮膚が高温にさらされることでやけどを引き起こします。
火傷によるやけどは、火災や火薬類、爆発物などの火源からの接触により、熱や炎が直接皮膚に与えられることで起こります。
電気によるやけどは、家庭用電化製品や配電盤などの高圧電気から接触することで、身体に大きなダメージを与えることがあります。
化学物質によるやけどは、強酸・強アルカリ・有機溶剤などが皮膚に付着することで、皮膚の組織を破壊しやけどを引き起こします。
摩擦や圧迫などによるやけどは、皮膚が擦れたり圧迫されたりすることで、皮膚の表面が削れたり、組織が圧迫されたりして、やけどを引き起こすことがあります。
放射線によるやけどは、放射線治療などの医療行為、原子力事故などにより、皮膚や粘膜が被曝した場合に発生することがあります。
やけどの症状
やけどの症状には以下のようなものがあります。
- 炎症
やけどをした箇所が赤く腫れたり、熱を持ったりすることがあります。 - 疼痛
やけどをした箇所が痛むことがあります。痛みは程度によって異なります。 - かぶれや水ぶくれ
やけどをした箇所がかぶれたり、水ぶくれができたりすることがあります。 - 発熱
やけどが大きかったり、広範囲にわたったりすると、全身の熱感や発熱があることがあります。
やけどの程度によって症状の出方は異なります。
やけどが広範囲にわたった場合や、深いやけどの場合は、熱感が強く、痛みが非常に強いことがあります。
深いやけどでは、神経や血管が損傷するため、感覚や血液の循環にも影響を与えることがあります。
また、やけど部位によっては、やけどによって機能が低下することがあります。
やけどの治療法
やけどの治療には、以下の方法があります。
- 清潔な水で洗浄する
まずは流水でやけど箇所を洗浄し、できるだけ早くやけど部分を冷やすようにします。
ただし、極端に低温の水を使用すると、低体温症のリスクがあるため、注意が必要です。 - やけど軟膏を塗る
消炎鎮痛効果のある軟膏を使用すると、痛みが和らいだり、やけど部分の炎症を抑えることができます。 - 消毒する
やけど部分が壊死することを防ぐため、消毒薬を使って清潔に保ちます。
ただし、アルコールなどの強い消毒薬は、炎症を悪化させることがあるため、注意が必要です。 - 湿潤療法を行う
やけど箇所を湿潤に保つことで、痛みや炎症を抑え、傷口の治癒を促します。
専用のガーゼやジェルを使用すると、より効果的です。 - 病院での治療
やけどの深さや範囲が広い場合や、やけど部分に細菌感染が起こっている場合には、病院での治療が必要となります。
医師による処置や手術、抗生物質などが必要になることがあります。