ニキビ痕とは?
ニキビ痕は、ニキビが治った後に肌に残る瘢痕(はんこん)のことを指します。
一般的には、ニキビ跡とも呼ばれます。
ニキビ痕には、以下の3つのタイプがあります。
- やけど跡型(萎縮性瘢痕)
炎症が強く、深いニキビ跡ができた場合に見られます。
肌の表面がくぼんでしまったような凹凸があり、深く縮んでいる印象を与えます。 - 色素沈着型
ニキビ炎症で炎症細胞がメラニン細胞を刺激すると、過剰なメラニンが生成され、肌に茶色い斑点ができる場合があります。 - 乾燥
肌が乾燥していると、皮膚の水分が失われ、小ジワができやすくなります。 - 凸起型
ニキビが治癒した後にできる肌の隆起部分です。
肌に小さな隆起があるように見え、手触りが硬い場合があります。
これらの痕は、ニキビが治った後に残るため、ニキビができてからすぐに対策をすることが大切です。
ニキビ痕の原因
ニキビ痕の原因は、炎症を起こしたにきびが治癒する際に、肌の中のコラーゲンやエラスチン繊維が破壊されたり、肌の色素が沈着したりするためです。
にきびが炎症を起こすと、炎症部分に多くの白血球が集まって、赤みや腫れが生じます。
にきびが治癒する際に、白血球が放出する酵素が、肌の中のコラーゲンやエラスチン繊維を破壊してしまうことがあります。
また、にきびをかきむしったり、無理に潰したりすることで、炎症が広がってしまい、ニキビ痕ができやすくなることもあります。
ニキビ痕の症状
ニキビ痕は、炎症を起こしたニキビが治癒する際に、皮膚の組織に傷を残すことによって生じます。
ニキビ痕の症状は、以下のようなものがあります。
- 色素沈着
炎症が生じた箇所には、メラニン色素が集まり、茶色や黒っぽい色素沈着が生じます。 - 凹凸のある肌質
皮膚の組織が崩れることにより、凹凸のある肌質になります。
凸部分はニキビ跡が盛り上がっている状態で、凹部分はニキビ跡が凹んでいる状態です。 - 肌の硬さ
ニキビ跡が硬くなることがあります。
硬くなると、皮膚の弾力性が失われ、肌がゴワゴワとした質感になります。
これらの症状は、ニキビ痕の程度によって異なります。
軽度の場合は、色素沈着のみであり、重度の場合は、凸凹のある肌質や硬さが生じることがあります。
ニキビ痕の治療法
ニキビ痕の治療法にはいくつかの選択肢があります。
ただし、どの治療法が最も効果的かは、ニキビ痕の程度、種類、および肌の状態によって異なります。
いくつかの一般的な治療法について説明します。
- ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、顔や他の部位にある浅いニキビ痕の改善に使用される治療法です。
この方法では、皮膚表面に化学薬品を塗り、古い、傷んだ皮膚を取り除いて、皮膚再生を促します。 - ダーマブレージョン
ダーマブレージョンは、皮膚の表面を特殊なデバイスで削ることによって、ニキビ痕を改善する治療法です。
この方法は、化学ピーリングと同様に、浅いニキビ痕の改善に使用されます。 - フィラー注入
フィラー注入は、痕の深さと形状を改善するために使用される治療法です。
この方法では、皮膚の下に、自然由来の材料(ヒアルロン酸)などを注入して、痕を平らにし、肌のなめらかさを回復します。 - 手術療法
手術療法は、深刻なニキビ痕に対処するために使用される方法の1つです。
この方法では、痕の周囲の健康な皮膚を切除して、痕を浅くし、肌表面を平らにします。
ただし、この方法は一般的に、他の方法が失敗した場合や、深刻な痕の改善に使用されます。 - レーザー治療
レーザー治療は、ニキビ痕を改善するために使用される比較的新しい治療法の1つです。
レーザーは、痕の周りの健康な皮膚に影響を与えずに、痕を改善するための熱エネルギーを発生させます。
レーザー治療は、肌の表面のニキビ痕や、より深刻な痕の改善に使用されます。
くわしく見る
治療法によっては、リスクや副作用がある場合があります。
医師と相談し、自分に合った治療法を選ぶようにしましょう。
また、ニキビ痕を予防するためには、ニキビができたときには、つぶさずに放置するようにし、保湿や日焼け対策などのスキンケアを心掛けることが大切です。